マルティン・グガニック葬儀参列報告

1月3日、ワールドカップジャンプ週間でオーストリアにいた日、予選観ないでGuggiの家へ行った。レンタカーでインスブルックから3時間。アウトバーンを降りると去年7月の葬儀に参列した時の記憶がよみがえってきた。
Guggiの故郷、Flattachに近づくにつれ、今にも雪が降り出しそうな天気同様だんだん重苦しい気持ちになってきた。

あの暑い葬儀の日から約半年ぶりにまずは教会の横の墓地に車を止めた。右の一番奥にあるGugganig u家の墓は雪に覆われ冷たくひっそりしていた。(写真左上)

あまりにも寒いので「きっとGuggiも寒がってるな。」と思い自販機でろうそくを買おうとしたら壊れていてでてこない。仕方がないのでお墓に“供えてあった”クリスマスツリーのろうそくに火を燈した。(写真中央上)
葬儀の時は参列者がたくさんいたが今は一人なので、話しかけても何も喋ってくれないGuggiと二人きりでいるような気がして自然に涙がこぼれた。

10分くらい墓地にいてから彼の家へ向かった。奥さんのリッシーとGuggiのお母さん、そして娘のニーナが迎えてくれた。昼時になってしまい、リッシーの手料理のチキンフライとサラダをご馳走になった。スーツケースに入らず手荷物でオーストリアまで持ち込んだ去年の11月の追悼会で供えた遺影と、発売されたばっかりのスキージャーナルのGuggiの“遺作”「カンタン!スキー」をリッシーに渡した。「遺影はいま見ると泣いちゃうから後で開けてみたほうがいいよ。」と冗談っぽく言うと彼女は涙を浮かべて真面目な顔をして頷いた。

ニーナは久しぶりに迎えた“男性客”に遊んで欲しくて自分の所有するあらゆるおもちゃを持ってきて一生懸命“おもてなし”してくれた。顔はだんだんリッシーに似てきたが性格は“オヤジ”そっくりになってきたみたいだ。(写真中央下)
Guganig家での時間はゆっくりと過ぎていき最後に近くに住んでいるGuggiのお姉さんが作ってくれた手作りのティラミスをご馳走になってGugganig 家を後にした。(写真右下)

アウトバーンにはいってタウエルントンネルを過ぎるとちらちらと雪が降ってきた。




報告者:株式会社スポーツユニティ 田 和夫


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